『マッターホルン』と『ブーメラン』

  • 2017.04.27 Thursday
  • 13:19

事故で妻を亡くす。歌手志望の息子を追い出す。アル中になる。事故で脳障害になった男と出会う。男は山羊の鳴き真似が上手い。心を許し余興コンビを組む。男と私的に結婚する。ショウパブで歌う息子を許す。男を連れて、妻にプロポーズした思い出の神の山マッターホルンに行く。罪を押し付ける教会の神と開放感溢れる山の神。人生は簡単だ。在るべき場所に有るべき時に行けばいいのだ。バッハの音楽が絶妙に保護司を勤めている。『マッターホルン』(2013年のオランダ作品)邦題は何故か『孤独のススメ』だ。一方、嫁姑問題をホームドラマではなく推理サスペンスに仕立て、亡き母を慕うマザコン息子を探偵として扱った『ブーメラン』(2015年のフランス作品)邦題は何故か『ミモザの森に消えた母』だ。『マッターホルン』はホモ、『ブーメラン』はレズを好意的に描いている。

たそがれ

  • 2017.02.09 Thursday
  • 13:20

ユダヤ民族最高の王様と言われるダヴィデ。もともと羊飼いの少年だったが抜群に歌が上手かったことを神に認められて王様になった。しかし王位を息子ソロモンに譲った晩年は80歳を越えて体力も気力も低下し寝たきりに。王様に元気になってもらおうと家来が考えたのが16歳の美少女を添い寝させることだったが・・・あまり効果はなかったらしい。荒れた学校や廃れた町をコーラスによって立て直す・・・なんて映画がある。「みんなが心をひとつにすることで素晴らしいことが成し遂げられる」というストーリーだ。物語はここでハッピーエンドになる。その後の「継続」という長い地道な活動はドラマにならない。面白くないからだ。メンバーは老けていく。レヴェルは下がる。確かに面白くない。だから心に刺さるドキュメンタリーが出来上がる。『歌え!フィッシャーマン』(2000)

世界の終わりに友達探し

  • 2017.02.08 Wednesday
  • 20:12

自宅で死のうが、病院で死のうが、道端で死のうが構わないが、のんびりと過ごしながら逝きたいものだ。巨大隕石が衝突して地球が滅亡する・・・となると自分の命を犠牲にして家族を、そして世界を救うヒーローが登場するハリウッド映画のお家芸になるけどね。実際はこんなものなんだろうなぁ。キーラ・ナイトレイがとっても素敵だ。『エンド・オブ・ザ・ワールド』(2012) 誉められもせず苦にもされず、いつもニコニコ笑っている・・・ムズカシイね。

パスワードが正しくありません・・・だって?

  • 2017.01.18 Wednesday
  • 15:10

私が「Facebook」なるものに好意を抱いていないことを「facebook」も感じたのか。「どうぞ、お引き取りを!」ということなのか。「招かれざる客」も好いものだ。「facebook」よ、私にかまわず迷える子羊たちを救い続けておくれ!「嫌われ者」であることに誇りを持っている男。お国の正義の為に戦場の朝鮮で少年を含めて13人以上殺した。死期を悟ったときに初めて愛する友の為に、銃を使うことなく自らの命を犠牲にしてワルどもを退治する。アメリカで一番ライフルが似合う男イーストウッドが自作自演するヒューマンドラマ。鼻白らむ思いは多少あれど、キレイゴトだと片付けず、これはこれでカッコいいと感じるのは加齢のなせる業か。渡辺謙じゃなく高倉健だろうね。小田原の生活保護問題に対するアホコメンテーターたちの無責任コメントを聞いた職員たちの本音は・・・?ジャンパーに鎧兜姿の北条早雲を描けばよかったね。『グラン・トリノ』(2008)

家庭とは未来を語り合う場所

  • 2017.01.16 Monday
  • 06:24

どうしようもない兄(渥美清)とインテリの軟弱弟(河原崎健三)どうしようもない父(花沢徳衛)真面目な女工(倍賞美津子)。でも、大本命の主役はラストシーンまで地味を通した母(清川虹子)だったのだ。「女は涙を御飯と一緒に飲み込むんだ。そういうことを経験しなきゃ本当の人生は分からないのさ。男なんて涙を酒と一緒に飲んじまうだけなのさ。」母の啖呵は遠山の金さんだぜ。『女は度胸』(1969) トランプもプーチンも習近平もキム坊ちゃまも、女を怒らせたら命取りだからね、分かってるよね!

相変わらずの失恋名人

  • 2017.01.15 Sunday
  • 12:43

貧乏ボロ家に飛び込むダンプ。寝ていたのは法華かぶれのスケベ親父と寝たきりインテリ少年。昭和天皇皇后の御影がヒンマガッているところは監督のご愛敬。オケラの五郎(渥美清)と少年院帰りの春ちゃん(倍賞美津子)たちが歌う童謡替え歌が平和の象徴。「むかし〜むかし〜ヘソの下 助けた亀にヘソの下 竜宮城へヘソの下 絵にも描けないヘソの下 乙姫様のヘソの下 鯛やヒラメのヘソの下 帰る途中のヘソの下 土産に貰ったヘソの下」「モシモシ亀よ毛が生えた 世界のうちで毛が生えた 歩みのノロい毛が生えた どうしてそんなに毛が生えた」インテリ少年が訊く「おばちゃん、女の人は結婚したら幸せになれるって本当?」おばちゃん「どうだかねぇ。今の男は幸せにしますってプロポーズするけど、昔の男は一緒に苦労してみないかって言ったもんだよね!」『男は愛嬌』(1970) 藤圭子の『夢は夜ひらく』は今となっては涙モノ。

ニューイヤー・オペラコンサート

  • 2017.01.05 Thursday
  • 04:30

恒例の「NHKニューイヤー・オペラコンサート」を観た。どの曲も「究極の愛」と「人類永遠のテーマ」の解明を目的に作られているとのこと。アッという間に満腹になった。「私は美人なの。美人にキスされて体を捧げられたら全ての男は喜ぶハズよ。私は世界中の男を幸せにしたいの。A君はどうして婚姻届けで私を縛ろうとするの?B君はどうして一方的な愛情で私を縛ろうとするの?C君はどうしてお金で私を縛ろうとするの?そんなことしたら、私はひとりの男しか幸せにできないじゃない。大勢の男の幸せを奪うことになるのよ。真実の愛って、そんなものじゃないわ。私は大勢の男を本物の愛で幸せにしたいのよ!」・・・・・・なるほど納得!『愛を語れば変態ですか』(2015) なぜベートーヴェンのピアノソナタ第19番なんだろう?

安藤サクラのDVDを観たのだ!

  • 2017.01.03 Tuesday
  • 18:11

「0.5ミリ」(2014)「百円の恋」(2014)「女男の一生」(2015)「きいろいゾウ」(2013)「俺たちに明日はないッス」(2008)「愛のむきだし」(2008)「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」(2010)「かぞくのくに」(2012)「愛と誠」(2012)「ペダルダンス」(2013)「トルソ」(2010)「罪とか罰とか」(2009)「家路」(2014)「今日子と修一の場合」(2013)「むずかしい恋」(2008)「クヒオ大佐」(2009)「色即ぜねれいしょん」(2009)「春を背負って」(2014)「白河夜船」(2015)・・・・・・・・もう一度観たいものは「0.5ミリ」と「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」そして「百円の恋」だよ。

 

リスボンだ!

  • 2016.06.22 Wednesday
  • 21:05

確かにリスボン、リスボンだ。子供から大人までの盲人たちが「入院」しているリスボンの病院。隔離の一歩手前ってな感じか!インストラクターとして両目が義眼のイギリス人青年が雇われるが、杖を嫌う彼の方針は病院側の反発を引き起こしてしまう。引き籠り中のドイツ人女性患者との恋も決して派手にならないのは、リスボンの街が超地味だからかも。テージョ川をたま〜に航行する豪華客船にも気付かないリスボンのオヤジたちが、まどろっこしくも素敵なのもリスボンだからなのだ。カフェ・ド・エレトーリコ(市電カフェ)でワインを飲みたいね。ポルトガル・ブランデー・スペシャルでもいいよ。『イマジン』(2012)

ポルトガル初上陸から10年です。

  • 2016.04.15 Friday
  • 20:08
           

茅ケ崎の海岸には防砂林があり、その中に700mの遊歩道があります。写真は私が歌や語りの練習をしている場所。ほとんどの人は林の外の海岸遊歩道を通るけど、時々林の中を通る人もあり、その度に声を潜める私なのでした。

        

「惚れてしまえばアバタもエクボ」も「可愛さ余って憎さ百倍」も行き過ぎた感情が冷静な判断を狂わせているもの。アバタはアバタだし、エクボはエクボなんです。権威を憎むのは権威になりたいという欲望の裏返し。失脚したナポレオンがエルバ島に島流しにされる・・・というと厳罰に処された感じだけど、エルバ島は彼の故郷コルシカ島とイタリア本土との間にある。つまりこれは帰郷命令だったのだ。超有名人ナポレオンの出現によって平和な島に少しの間だけ波風が立った。それだけのこと。期待に胸を膨らませた「モニカ・ベルッチの大胆なヌード」は小規模なヌードになっていた。『ナポレオンの愛人』(2006)

          

ポルトガル中部のブサコに宮殿を使ったホテルがある。夕食前に裏山を散歩した。石を敷き詰めた坂道のあちこちに祠があってキリスト教の宗教譚が人形劇のようなモチーフとして表現されている。そして、やっとのことで頂上に着くと大きな岩の上から緑の山々と点在する家や町が一望できる。王侯貴族の暮らしが身に合わない私にとっては居心地の良いホテルではなかったが、翌朝、山の麓のルーゾまで歩いて有名な天然水を汲みに行って朝食に遅れそうになったのは素晴らしい思い出だね。※栗山真由美さんの『ポルトガル〜おいしい旅日記』(河出書房)は私の2回目の旅の時(2007年8月)に発売されてます。

          

低賃金のために食べていけなくなったウクライナの美人看護師。母親と赤ん坊を残してオーストリアに出稼ぎにやって来る。しかし言葉が通じないために職探しに苦労し、やっと老人病院の掃除婦の職に着く。そこでは死を待つ認知症老人たちとの日常がささやかな喜怒哀楽の中でつづいている。一方、人付き合いが苦手な為に上手く立ち回れないオーストリアの警備員の若者。女好きの義理の父と一緒に中古ゲーム機やガムの自動販売機のリースで稼ごうとウクライナにやって来る。得意の女遊びで義理の息子と仲良くなろうとして失敗する父。酒場の客達に酒をおごって友だち作りに取り組むが失敗する息子。ふたつの物語はリンクすることはない。静かな諦めとささやかな幸福への確信がジワジワと押し寄せてくる。「これでいいのだ!」と誰かが言っている。『インポート、エクスポート』(2007)



      

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